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ルアー(釣具)におけるデザイン考察(豊田室スタッフ)【名古屋本社】

2022/12/6

台風や記録的な雨の後、めっきり涼しくなりました。

皆様如何お過ごしでしょうか。

 

ブログの依頼を受け、何を書こうか考えましたが私の趣味であるルアーフィッシングにおけるルアーの「デザイン」について考えてみたいと思います。

まず、「デザイン」を何か「目的」をもって作られ表現したものと定義づけすると建築、家具、乗物の他にも生物、文字、数式、DNA、原子、分子も含むと解釈でき、「存在する」という状態が「目的」を伴って「存在する」のであれば、私たちの周りに存在するもの全てが「デザイン」されたものと考えることができるかと思います。

 

「目的」の観点からルアーの「デザイン」を見てみます。

ここで例えば建築、家具において目的対象のベクトルは購入者、使用者に向いていますが、ルアーにおいてその「目的」は魚を釣ること、そして商品として売れることとなります。よって、ベクトルは1)魚、2)使用者、購入者に向いています。そういう意味では動物園、水族館と同じ範疇にあると言えます。

ルアーと言っても多種多様に渡るためここでは具体的にメタルジグ(鉛、タングステン等金属で成形し、着色等を施したもの)を例にとって述べて行きたいと思います。

ルアーの場合、デザインは大きく次の2つに分けられます。

 

1)視覚的に魅せるもの

 

 

2)動きで魅せるもの            2)-1 動きの概略図

 

    

 

1)については見たままのため説明は割愛します。

2)についてはラインを張った状態から、竿を下げることによりラインにたるみを作ります。ルアーの下面がフラット形状であることから下面に浮力を受け、且つ、後重心であるため使用者から離れる方向へサーフィンのように水中を滑る動きをします。

よって、このルアーは如何に滑らせるかをデザインしたものと言えます。着色はデザインの要素ではありますが、あくまで副次的なものではないかと推察しています。

尚、魚側から見るとこの滑るというトリッキーな動きに対し、犬が素早く動くものに対し反応するように、魚は口を使って反応すると考えられています。

 

長々と考察しましたが、上記の動きをイメージしながら実釣するとこの通り釣れます。

 

 

身の廻りに存在するものを一度引いてみる、要素を分解してみると、どのように「デザイン」しているかが見えてきて興味深いかと思います。