ホテルビスタ名古屋錦ホテル

物件の詳細

物件情報

用途 ホテル 竣工年 2017
所在地 愛知県名古屋市 構造・規模 S造12階建

建物全体を通し、『和』をイメージさせる意匠を取り入れた。日本古来の格子模様である『市松』をモチーフに、外壁に採用したALCのパネルを黒、グレー、白に塗り分けた。計画上やもを得ず壁がフラットに反り立つことで単調な印象を与えぬよう、東側ファサードのバルコニーは木の格子手摺で覆い、さらに間接照明を仕込むことによって全体に奥行き感を付加した。この格子手摺は三種類のサイズと色味をランダムにミックスし、豊かな表情を演出している。
館名サインも、各所それぞれの素材と照明方式で印象的に見せるよう配慮している。

ロビーは、黒御影石と濃紺のテキスタイル、木を組み合わせ、本物の素材感を肌で感じ取ることができる落ち着いた空間となる。フロント上部には柔らかい光壁、ラウンジ中央にはペンダント照明、家具には間接照明を仕込み、それぞれの光が陰影を作り出す。『MADE IN JAPAN』にこだわった装飾小物のディスプレイまで弊社で手掛けた。

宿泊客がビュッフェスタイルで朝食を取るレストランは、ロビーとは打って変わって白を基調とした明るい雰囲気。朝日を感じながら自然体で『食』を楽しめるよう配慮した。

シングルルームはベージュ×パープルで柔らかい温かさと優雅さを、ツインルームはグレー×ブルーで爽やかさとモダンさを表現した。部屋の各所に壁付けの小物棚を設け、日本の伝統的な建築手法である『違い棚』をさりげなく配置。限られた空間の中でも照明、コンセント、棚の配置・高さなどには配慮し、宿泊客が違和感なく寛げるプランを心掛けた。
中廊下は、ダウンライトの配光を極端に絞ることで床面に光溜まりを落とすと共に、客室入り口は室番サインだけを狙い、印象的な照明計画を心掛けた。